葬儀の知識

無宗教の葬儀はどう行う?流れや葬儀後の供養について紹介

2023/7/28作成

2023/7/28更新

無宗教葬儀は、自由葬とも呼ばれる比較的新しい形の葬儀の形です。この形式の葬儀は、特定の宗教の作法や儀式に縛られることなく、遺族や友人が故人の想いを反映して故人を追悼することができます。

目 次

無宗教葬儀の流れ(例)

無宗教葬儀に決まった流れはありません。ここでは一例を紹介します。

 

1.参列者入場

葬儀の参列者が入場し、席に座ります。このとき、案内係を設けて参列者が迷わず座れるようにすると式の進行がスムーズになります。

 

2.開式の言葉

参列者が全員着席したら、司会による開式の挨拶を行います。挨拶の内容としては、生前の故人の人柄や故人を偲ぶメッセージ、無宗教の葬儀にした理由などを簡潔に伝えます。

 

3.黙祷

無宗教の葬儀では僧侶による読経の代わりに、参列者全員で黙祷を捧げます。司会の合図とともに目を閉じて頭を少し下げて故人を偲びます。

 

4.献奏

故人が生前好きだった曲や思い出の曲を流します。このとき、一緒に曲にまつわる思い出も紹介します。また、音楽だけでなくスライドショーや動画を流して故人との思い出を振り返ることもあります。

 

5.お別れの言葉

一般葬での弔辞にあたり、参列者が故人との思い出や故人への感謝の言葉を語ります。言葉を述べる人数に決まりはないため、代表者が語る場合や、参列者全員が語る場合があります。

 

6.献花

無宗教の葬儀では焼香の代わりに献花を行い、故人に感謝を捧げます。献花には菊やカーネーションなどの花が使用されるのが一般的ですが、故人が生前好きだった花が選ばれることもあります。献花の順番は、喪主、遺族、親族、参列者というように故人と関係が深い順に行います。

 

7.お別れ

出棺前に参列者全員で故人に最期のお別れを告げます。棺の中に花や故人にとって大切な物を入れる場合もあります。

 

8.閉式の言葉

閉式の言葉では、喪主が参列者への感謝を表します。式の後に会食を行う場合は、会食の案内も同時に行います。

無宗教葬儀の種類

・音楽葬

音楽葬とは、洋楽やクラシックなど故人が生前好きだった音楽を流しながら進行する葬儀形式のことを言います。音源はCDをかける場合や生演奏を行う場合があります。

 

・お別れの会

告別式の代わりに行われ、偲ぶ会とも呼ばれます。親族や親しい友人、知人を招待して小規模で開催する場合もあれば、職場の関係者などを招いて大人数で開催することもあります。

無宗教葬儀後の供養

・永代供養

永代供養では遺族の代わりにお寺や霊園で遺骨を管理、供養します。元々は身寄りのない人やお墓の後継者がいない人を供養する手段でしたが、最近はお墓を建てる必要がないため費用を抑えられるという理由で選ぶ人も増えています。しかし、基本的に永代供養には期限があり、その後は他の人の遺骨と一緒に合祀墓で供養されるため、事前に確認しておきましょう。

 

・海洋散骨

海洋散骨では、粉砕した遺骨を海に撒いて供養します。お墓に比べて維持費がかからず宗教にとらわれないため選ばれることが増えています。散骨後は、節目に散骨した海を訪れるなどの方法で供養します。

 

・樹木葬

樹木葬では墓石の代わりに樹木を墓標にします。日本では主に遺骨を樹木周辺の土に埋葬する形になります。自然と一体化できる、お墓を継承する必要がないなどのメリットがありますが、気候の影響で樹木が枯れてしまうなど注意すべき点もあります。

無宗教葬儀のデメリット

・菩提寺とのトラブル

厳格な菩提寺の場合、宗派の教えに沿った葬儀をあげていないと納骨を拒否されることがあります。お付き合いのあるお寺と事前に相談する、宗派を問わない墓地や霊園を探すなどの方法で対策しましょう。

 

・参列者に反対される

宗教儀式にとらわれない自由な葬儀であるため、従来の葬儀に馴染みのある人から反対される可能性があります。そのまま葬儀を行うとトラブルの原因になるため事前に参列者の理解を得られるか確認しましょう。

 

・葬儀のイメージが固まらない

葬儀社が無宗教の葬儀に慣れていない、葬儀でやりたいことが決まっていないなどの理由で、式の間に何も行うことがないなど故人の希望に沿った葬儀が執り行われない場合があります。このような事態を防ぐためにも事前に遺族側でイメージを固めておく、どのような葬儀を希望しているか担当者にしっかり伝えておく必要があります。

参列者のマナー

無宗教の葬儀に参列する際は、略式喪服を着用するのが一般的です。男性であれば黒のスーツに無地の白いシャツを着用し、ネクタイや靴、靴下も黒で統一します。女性の場合は、黒のワンピースかアンサンブルに黒い薄手のストッキングを着用します。靴は黒色のシンプルなものを選び、過度に露出の多い服装は避けましょう。

 

香典の金額やマナーは一般の葬儀とほとんど変わりません。香典袋には「御霊前」や「御花料」と表書きし、白い封筒か不祝儀袋に包んで持参します。

 

無宗教葬儀は、故人の信念や人生に寄り添いながら、参列者が故人を偲び、心に残る別れをするための場を提供します。故人の価値観を尊重することにより、故人と参列者の間に特別な絆を築くことができます。

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