葬儀の知識

危篤状態とは?身内が危篤状態になったら準備すること

2023/8/4作成

2023/8/4更新

危篤状態とは、怪我や病気の回復見込みが無く、いつ亡くなってもおかしくない状態を指します。危篤状態かどうかは、患者の意識や心拍数の低下、呼吸の停止などの症状を診て医師が判断します。危篤状態に陥ったからと言ってすぐに亡くなるわけではなく、数時間で亡くなることもあれば危篤状態と持ち直しを何度も繰り返す場合もあります。一部の患者は、危篤状態から持ち直して回復するケースもありますが、ほとんどの場合回復することは難しい状態です。そのため家族は大切な人の最期を覚悟して過ごす必要があります。

目 次

重篤との違い

危篤と重篤は混同されることがよくあります。重篤は患者の病状が非常に重いことを指しますが、まだ回復見込みがあり、すぐに死亡する可能性は低い状態です。それに対し、危篤はほとんど回復見込みが無く、命の危険が迫っている状態を指します。

家族が準備すること

・落ち着く

家族や親族の危篤を告げられたとき、当然取り乱して冷静ではいられない人もいるでしょう。しかし、慌てたままの状態で病院に向かうと事故やトラブルを引き起こす可能性があります。まずは深呼吸をして気持ちを落ち着かせ、万が一の事態を覚悟しておきましょう。少し冷静になったら病院に行く支度をします。泊まり込みになったときのことも考えて、着替えや充電器も持っていきましょう。

 

・親族への連絡

危篤状態を伝える範囲は、一般的に3親等以内の親族までと言われています。その他にも、親しい友人やお世話になった人など、当人の交友関係も考慮して連絡を入れましょう。また、高齢者や妊娠中の方に対しての連絡は精神的な負担になってしまうことも考えて慎重に行いましょう。連絡する内容は以下の通りです。

 

・危篤状態の人の氏名

・自分の名前と危篤状態の人との関係性

・病院の名前、住所、病室の番号

・自分の連絡先

 

SNSやメールだと気づくのが遅れる可能性があるため、連絡手段にはできるだけ電話を用います。急を要する連絡なので深夜や早朝に電話をかけても失礼にはなりません。その際は、「こんな時間に申し訳ありません」と一言前置きしましょう。

 

・職場への連絡

数日間仕事を休む可能性があるので、迷惑を掛けないためにも職場には早めに連絡します。付き添いでの欠勤は忌引休暇として認められないため、どのくらい有給休暇を使えるか確認しておきます。また、入院している家族がいる場合は、事前に伝えておくことで危篤状態になった際に周りの理解を得やすくなります。

 

・宗教者への連絡

宗派によっては、宗教者への連絡が必要になります。特にキリスト教では、臨終の際に特別な儀式を行うため、事前に神父や牧師の方に来てもらいます。カトリックの場合は「病者の塗油(びょうしゃのとゆ)」と呼ばれる神父が危篤状態の人の額と両手に油を塗って祈りを捧げる儀式を行い、プロテスタントの場合は、「聖餐式(せいさんしき)」と呼ばれる牧師が立ち会って聖書の朗読を行い、パンとワインをお供えして祈りを捧げる儀式を行います。

お見舞いの際のマナー

・お見舞い品は不要

親族から危篤の知らせを受けたら、最低限の情報だけ聞いてすぐに病院へ駆け付けます。お見舞いの品を持っていくのは時間がかかる上にかえって気を遣わせてしまう可能性があるため避けましょう。もし付き添いの家族に頼まれた場合は、食事や着替えなどの必要なものを持っていきましょう。

 

・お見舞いの際にかける言葉

危篤状態になっても無くなる直前まで意識がある人もいるため、危篤者に呼びかける行為は決して無意味ではありません。思い出話や今までの感謝を伝えましょう。お見舞いに訪れた際は、患者や患者に付き添う家族への気配りを忘れることなく、「私に手伝えることがあれば遠慮なく言ってください」など前向きな言葉を伝えます。お見舞いの言葉は簡潔に済ませ、あまり長居することなく退室します。

 

・かけてはいけない言葉

亡くなることを前提としたような言葉や不吉な表現、ネガティブな話題は控えましょう「頑張れ」や「大丈夫」などの無責任な励ましは、かえって家族を追い詰めてしまうため避けましょう。患者の容態を詳しく尋ねるような言葉はマナー違反です。

 

・お見舞いの際の服装

危篤の連絡を受けたときは一刻も早く病院に駆け付けることが最優先であるため、普段着のままでも失礼にはなりませんが、もし着替える余裕があればあまり派手な服は控えて黒やグレーの落ち着いた服を着用します。喪服を着て行くのは患者の死を想定しているようで縁起が悪いため避けましょう。遠方から来る場合は、あらかじめ喪服を用意しても問題ありません。しかし患者の家族の目に触れないよう注意しましょう。

まとめ

危篤の連絡はほとんどの場合急に訪れ、患者はいつ死亡するかわからないため、動揺して冷静に対応できない人もいるでしょう。しかし、まずは落ち着いて病院に駆け付け、親族や友人など立ち合ってほしい人に連絡します。事前に何をするべきか知っておくことで大切な人との残された時間を有意義に過ごしましょう。

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