葬儀の知識

家族葬とは

2023/7/6作成

2023/7/28更新

家族葬は、近年日本で増えている葬儀スタイルの一つであり、故人の家族や身近な関係者だけで行われる葬儀形式の総称です。従来の大規模な葬儀や告別式とは異なり、家族葬は規模が小さく、プライベートな雰囲気で行われることが特徴です。 家族葬の主な目的は、故人の最期を家族だけで静かに見送り、密接な関係にある人たちだけで故人を偲ぶ場を提供することです。一般的には、故人の家や葬儀場、宗教施設などで執り行われます。親族や親しい友人だけが集まり、互いに思い出を語り合ったり、故人に感謝の気持ちを伝えたりする場となります。

目 次

家族葬が選ばれる理由

家族葬を選ぶ方が増えている理由として、親族や近所の方との繋がりの希薄化による参列人数の減少、コロナウイルスの流行によって大勢の参列を控える流れができたことが挙げられます。これらの事情を踏まえたうえで家族葬は「現代の価値観に合っている」葬儀の形となっています。

家族葬の流れ

家族葬は、基本的に一般の葬儀と同じ流れで行われることが多いですが、1日葬や火葬式のようにお通夜を行わないスタイルも増えています。

 

まず、葬儀社や斎場、故人の自宅など故人の遺体を安置するための施設を選びます。家族葬の場合、比較的小規模で、小さいスペースを使用することが一般的です。

 

次に、葬儀の日時を決めます。家族葬は、一般的には通常の葬儀よりも迅速に行われることがほとんどです。これは、親しい人のみで行うため、手続きや準備が簡素化されることが理由となっています。

 

葬儀の日には、参列する家族や親族が集まり、故人との最後の時間を過ごします。一般的には、僧侶による読経が行われることが多いですが、家族葬ではそれほど厳かな雰囲気ではなく、アットホームな雰囲気で進行することが多いです。

 

その後、故人の火葬が行われます。家族葬では一般的に、遺体を火葬場に搬送し、家族だけで最期のお別れをします。火葬後は、遺骨を収めるための骨壷を用意し、家族で遺骨を受け取ります。家族葬では、故人の遺骨を家族の一員として家に安置することもあります。

 

家族葬の後は、家族や関係者だけで故人を偲ぶ会を行うことがあります。この場では、故人の人生や思い出について話し合ったり、写真や映像を見ながら共有したりします。故人を偲ぶことで、家族や親しい人々の絆を深め、故人の思い出を大切にする機会となります。

家族葬のメリット

・故人の意思を尊重できる

時代の変化から「自分の葬儀は親しい人達だけで簡素に行ってほしい」といった考えを持つ人が増えている中で、家族葬は世間体を気にせず自由に葬儀を行うことができる選択肢となっています。

 

・費用を抑えられる

大規模な葬儀や告別式は会場や料理などのおもてなしにかかる費用が高額になりがちですが、家族葬は一般葬に比べて参列者が少なく、経済的な負担を減らしながら、故人に対する敬意を持って葬儀を行うことができます。しかし、人数が少ない分いただける香典の額も減ってしまうため、必然的に家族の負担が大きくなるという注意点もあるため事前に認識しておきましょう。

 

・遺族の負担が少ない

一般葬では、葬儀を取り仕切りながら大人数の参列者の対応に追われて故人とのお別れの時間を十分に取れないことがあります。家族葬は少数の親しい人のみで行うため、遺族は故人との最後の時間をゆっくり過ごし、気持ちの整理に時間をかけることができます。

家族葬の注意点

・トラブルが起こりやすい

家族葬にははっきりした定義が無く、参列する人の線引きも曖昧なため、「どうして自分は呼ばれなかったのか」というトラブルに発展する可能性があります。対処法として、故人の親族や知人にはひととおり事前に連絡するなどが挙げられます。

また、葬儀に立ち会えなかった人が多い分弔問に来る人数も一般葬に比べて多くなる場合があるため、葬儀後の手続きと並行しながら部屋の片付けや香典返しの対応に追われることも予想されます。

 

・親族から反対される可能性がある

家族葬は比較的新しい葬儀の形式であるため、葬儀を行う地域や親族の年齢、立場によっては「故人が粗末に扱われている」と思われ反対の声があがる可能性があります。対処法としては、家族葬が近年主流になっていることや現代に合った葬儀であることを詳しく説明し、家族葬について理解してもらうことが大切です。

参列者のマナー

参列者のマナーとして、家族葬では基本的に遺族から参列願いがあった時のみ参列をします。

故人への弔意を示すため、落ち着いた服装で来ることが一般的ですが、故人の意向や家族の希望に沿って服装を選ぶことが重要です。

まとめ

家族葬は、故人に合わせた葬儀スタイルであり、様々な形式で行われています。しかし、故人の最期を親しい人だけで静かに送るという点ではどの家族葬も共通しています。家族葬は、故人の意思や遺族の希望を尊重し、故人との最後の思い出を大切にする場として選ばれています。

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